ピッチャー再現理論

打撃難易度明示

 ボールの球筋は 自然条件(風、空気密度、重力)の他は、ほぼボールの飛球速度 回転数 回転方向(上向き、下向き回転)赤道方向(ボール回転軸の直角回りの方向、地球の赤道と同意味)の4条件により決定される。ピッチャー再現マシンは、この条件を設定し 投手の投げるあらゆる球種球筋を再現可能にしたローター式ピッチングマシンである。

 

1.従来のマシンとの違い

従来のピッチングマシンと、ピッチャー再現マシンは、飛球速度、回転数、回転方向の3条件において同一原理であるが、従来のマシンは 赤道方向が飛球方向のみである。ピッチャー再現マシンは、飛球方向に対して、斜め方向(斜め横回転&ジャイロ回転)の設定が可能である。

 

2.赤道方向の斜め効果(斜め横回転の効果)

  球筋の変化は、赤道方向が飛球方向の時(飛球方向がボール回転軸と直角の時)最も変化効率が高いが、一定の曲線を描き、打者は球筋を読み取る事が容易である。 

ボールが斜め横回転の時は、球が打ち出された初期の段階では、変化効率が低く、飛球方向は、徐々に変化効率の高い 赤道方向へと偏り、赤道方向はジャイロ剛性(下記)によって保持する故、飛球方向は赤道方向へと近づき(飛球方向がボール回転軸の直角方向に近づき)変化効率が加速度的に高くなって、ホームベース近くで鋭く変化する(スライダー)効果があり、打者は球筋を読み取ることが困難となる。 

ジャイロ剛性とは、:回転する物体が方向を保持する物理的な性質。この物理的な性質に関し、当ジャイロ技研 馬場豊治の提唱した「遠心力によるジャイロ理論」によって 240年振りに方向を保持する原理と保持する力の新しい運動方程式が、日本学術会議及び日本航空宇宙学会より認められている。  この方程式が人工衛星姿勢制御の基本計算式となる。

 

3.赤道方向の構成

赤道方向は、二つの要素により構成される。

              (1)ロール角:ロール軸(飛球方向軸)に対する、ボール赤道面の角度

              (2)ヨー角 :ヨー軸(垂直軸)に対する、ボール赤道面の角度

ロール角:二つのローターの交差角度と回転数の差によって決定される。
ピッチャー再現マシンは、二つのローターが X字状に回動し交差する構造となっており、二つのローターの交差角度と回転数を算出する事によりロール角の設定(0°〜360°)が可能となった。(ロール角の構成によりスライダー可能)

ヨー角:ローターの垂直に対する傾斜角度によって決定される。
従来のピッチングマシンは、ヨー角は設定可能。(ヨー角の設定だけでは、ボールの赤道方向は飛球方向故、飛球軌跡は、一定の曲線を描きスライダー不可)

 

4.仕様

ボールの赤道方向(ロール角&ヨー角)、毎分回転数、飛球速度を、単に数値入力することにより、マシン設定値(ローター交差角度、上下ローター回転数、ローター傾斜角度)を算出表示し、球筋(曲率指数、スライド指数、スライド率、縦横変化比、飛球時間、球速、打撃難易度)が明示され、投手の球も再現可能、人の手による限界以上の球威も可能で、あらゆる球種、球筋が作りだされる
ハイテク ピッチングマシン”である

 

発明者プロフィール

ジャイロ技研代表:馬場豊治